あらすじ
澄花と初めて出会って以来、あの湖に蛍たちは現れない。
母親のいない少年、瑞希は幼馴染の活発な少女、澄花に連れられ毎年のように山の麓の湖に足を運んでいる。無数の蛍たちが満天の星空と交じり合い、夜空に揺蕩うような絶景を目の当たりにした二人は今年こそ見られるのではと意気込むが、一向にあの日の光景を見ることは叶わなかった。
いつものように湖のほとりまで出向いたある日、二人は不思議な仔猫の〝たまみ〟と、現実離れした怪異と呼ばれる存在に出会う。命からがら逃げだした二人は、その日を境に彼らが住む村に伝わるの怪奇に巻き込まれてゆく。
瑞希たちはこの世ならざる怪異と呼ばれる三体の怪異に翻弄される恐怖と、彼らからの確かな愛憎を肌で感じながら、たまみの力を借りて何とかこの村で生き続けることとなる。
彼らの中には二人に暗示や感情を向けるものまでいた。その運命について・・・。
三体の怪異を退けた先で二人の未来が動き出す。
初めて遭遇した怪異、隠し神。そしてこの村に古くから伝わる山の神の存在が彼らの前に現れる。
閉ざされた暗い箱の中の世界で生きる少年少女を描いた和風幻想ホラー。