あらすじ

軍では問題兵士。 町では、なぜか誰もが彼の名を呼ぶ。 教会軍の一般兵、アルト。 いつも眠そうで、勝手に隊列を離れ、命令どおりに動かない。レベルも最低の「1」。 それなのに戦場では、誰より早く傷ついた者のもとへ駆けつける。 人間でも。 魔物でも。 騎士レオンが彼に違和感を覚えたのは、そんな食い違いからだった。 なぜ、倒せる魔物にとどめを刺さないのか。 なぜ、敵であるはずの竜人を庇うのか。 なぜ、自分が傷つくことには、あまりにも無頓着なのか。 アルトを調べ始めたレオンたちの前で、奇妙な食い違いが重なっていく。 人を襲ったはずの魔物。 暴れていたはずの竜人。 だが、目の前に残ったものは、その話とどこか噛み合わない。 同じ出来事を見ても、証言は少しずつ違う。 誰かが嘘をついているわけではない。それでも、見えているものだけが真実とは限らない。 そして、理由を問い詰められたアルトは、ようやく僅かに言葉を漏らす。 「このままじゃ駄目なんだ」 「……間に合わない」 彼は、何に間に合わせようとしているのか。 人間と魔物。 敵と味方。 正しいことと、正しいはずだったこと。 刃が落ちる、その前に。 もう一度、目の前の相手を見るための物語。

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小説を読もう2026/09/28
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