あらすじ

森野しずく、ひとり暮らし。 生活費は月十五万円。 彼女には、ひとつだけ変わったところがある。 母方の家系に伝わる話によれば、しずくはエルフの末裔なのだ。 尖った耳もなければ、魔法も使えない。 ただ、昔は植物の声が聞こえた。 けれど東京で暮らすうち、その声もすっかり遠くなった。 そんな彼女が、毎月一日にだけ食べるものがある。 一粒の、果汁グミ。 「森の声が聞こえなくなったら、果実を食べなさい」 亡き母の言葉を思い出しながら、ぶどう味のグミを噛んだ朝。 百円ショップで買ったパキラが、久しぶりに話しかけてきた。 ――おはよう。 家賃六万二千円。 食費三万円。 そして今月から、森費三百円。 都会の片隅で暮らすエルフの末裔と、小さな森の物語。

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小説を読もう2026/09/28
  • 現在の作品生活費15万円のエルフの末裔、果汁グミで森を思い出す ―月に一粒、森の味―