あらすじ
漆黒の髪と瞳を持つ我が帝国において、
純白の特色を持って生まれた人間は、
人をたぶらかす白狐として、忌み嫌われていた。
瞳の色素がない白眼を持って生まれた池田園子。
男爵家の長女として生を受けたものの、純白の特色を持ち、
幼少期から外に出してはいけない娘として、妹瑠璃子の影でひっそりと暮らしてきた。
使用人のように家事手伝いをしながら、蔵で暮らし、20歳を迎えたある日のことだ。
池田家に帝国陸軍少佐の油小路馨から結納品が届く。
願ってもない玉の輿にのれると思った瑠璃子だが、お相手の馨には悪い噂が。
純白の特色を持つ、忌み嫌われた将校であると──
「そんな恐ろしい男の元に嫁ぐのは、いくら玉の輿でもいやだわ」
「そうだわ!園子を身代わりに差し出せばいいのよ」
「呪われた者同士、お似合いじゃない」
身代わりとして縁談が押し付けられた園子。
いよいよ、馨の元へ嫁ぐこととなるが、待ち受けているのは不幸か、幸せか──