あらすじ
魔法使い歴47年。
腰痛歴47年と3か月。
そんな六十七歳の魔法使い・エルサが営むのは、
「奇跡代行サービス 妖精の翼」
ただし、
予算、なし。
人手、なし。
福利厚生、ほぼなし。
社会保険、なし。
有給休暇、取ったら会社が潰れる。
そして今日届いた依頼は――
「馬車、ドレス、靴、すべてお願いします」
差出人、シンデレラ。
締切、本日23時59分。
材料、かぼちゃ一個。
――いや、魔法使いを何だと思っている。
これは、魔法で奇跡を起こす物語ではない。
誰かの背中を押し続けてきた魔法使いが、
いつの間にか自分の人生だけを後回しにしていたことに気づく、
ちょっと笑えて、ちょっと泣けて、だいたい腰が痛い大人の童話。
なお、奇跡は基本的に予算ゼロで承っております。
経費申請は通りません。