あらすじ
毎朝のすし詰め電車。それは三島玲香(27)にとって、最も効率的な狩場だった。
怯えた無力な女を演じてエリートサラリーマンに密着し、痴漢をでっち上げてホテルへ連行。情事の最中に決定的瞬間を盗撮し、財布から金品を抜き取って「通報すれば会社と家族に動画をバラす」と冷酷に口を封じる。奪った品は帰りの電車で無関係な乗客の鞄へ滑り込ませ、冤罪の騒ぎを高笑いしながら見送る――。
社内でも直属の課長を肉体で手なずけ、自らのミスを他人に擦り付け、嗅ぎ回る男もベッドの上で共犯者に仕立て上げてきた。
自分は絶対に捕まらない。すべてを意のままに支配している。そう確信していた。
しかし、非常階段での情事を、おとなしく地味な後輩・有村詩織(24)に見咎められる。
「誰かに言ったら、あなたの人生を終わらせてあげる」
いつものように冷酷に脅し、従わせたはずだった。
だが深夜の密室で、詩織が薄笑いを浮かべながら差し出してきたタブレットには、玲香がこれまで犯してきたすべての逆痴漢、盗撮、脅迫、社内情事の記録が高画質で保存されていた。
復讐でも正義でもない。
ただ「高慢な悪女が壊れていく姿」にしか性的快楽を覚えない真の怪物が、牙を剥いて玲香の首元へと迫る。
支配していたはずの魔女が、逃げ場のない満員電車と暗い寝室で、後輩の歪んだ愛撫と調教に堕とされていく――。