あらすじ
💧あらすじ💧
精霊の国は、かつての王が精霊と手を結び大きく栄えた国である。しかし、何かの所以があり王家は呪いを受けてしまう。国王は健忘症に、王妃は病で寝台から動くことができない。王太子は突然発狂してしまい、第一王女は貝殻を数えることにしか興味がなく、第三王女は嫁ぎ先の隣国で重罪を犯し処刑間近だ。唯一、正気の残った第二王女レイン=デリンジャーだけが、国の全てを背負わされていた。
「この書類……良いのですか?」
「……えぇ。彼も良い歳だもの」
第二王女には長年、片想いをしている相手がいる。有能な辺境伯の跡取り、イグニス=マインアルトである。彼は非常に有能で、王都にいる間に数多くの問題を共に解決してきた。第二王女は彼から告白もされたことがある。
しかし、王家に連なると彼の人生を呪いに巻き込んでしまう。それ故に第二王女は彼への想いを封じることに決めていた。辺境から届いたイグニスの結婚の書類に国王代理としてサインをするレイン。その目には涙が溜まっていた。
「もう、関係ないわ」
彼女の決意とは裏腹に、イグニスは王都に現れる。
2026.09.06