あらすじ

「第8回 女性解放のための文学賞」
それは男社会の抑圧の中で生きる女性たちの、怒りや叫びを物語にしたフェミニズム文学を募集する賞だった。

その年の大賞はマザー・シャーロットという覆面作家が書いた『自覚なき特権者と、姉妹の毒』。

Webでも評判が良く、作者の正体が誰かも分からないその作品が選ばれるのは必然ではあった。そして授賞式では『マザー・シャーロット』を直接呼びつけるという、斬新な企画を行っていた。

……だが、その賞の授賞式で起きてはならないことが起きてしまう。

「僕が『マザー・シャーロット』だよ。お母さんの名前で出したんだ」

そう、この作品の著者『イーノス・ソーカル』は40代の白人男性だったのだ。
彼は『女性限定』という規約を読み落としてしまっており、何も考えずに作品を応募していたこととのことだった。

しかも彼には『哀しい過去』なんてものはなく、読者が飛びつきそうなネットのバズワードを集めて、審査員が喜びそうな作品を書いたということまで判明する。


「ふざけないで! そんなのは文化の盗用よ!」


これに対してキレたのは、本大会の審査委員長でもある、フェミニストのポリー・ウォーカーだった。

……だが、彼女は知らなかった。
そもそも授賞式に彼が登壇出来たこと自体、彼女の『ビジネス・フェミニズム』に中で行われた搾取のやり方に、周囲からの反感が大いに影響していたことを。

そして、これによって彼女の破滅が始まることを。

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アルファポリス
アルファポリス2026/09/06
  • 現在の作品シャーロットの憂鬱 ~女性限定のフェミニズム文学賞に、誤っておっさんが応募して大賞を取ってしまったら~