あらすじ
二十四歳の子爵令嬢ローラは、箱も銀貨も言い訳も、何でも番号順に片づける。妹の嫁入り支度が一箱足りないと疑われた年下の幼馴染ジュリアンも、六箱を二列三箱に並べ、二部の目録と中身を照合して救ってみせた。
ところが数か月後、今度はローラ自身の嫁入り支度が不足し、目録を偽ったと疑われる。箱にも原本にも触れられず、空腹のまま立ち尽くす彼女の前で、ジュリアンは黙って六箱を運び始めた。
「三つ数えてから封を戻す」
将来の奥方のために覚えたと思っていた手順で救い返され、さらに真剣な求婚までされたローラは、つい反射で数えてしまう。
「求婚は……七番目でしょうか」
「それは目録外です」
姉弟同然だった二人が、最後の一頁と羽根ペンを挟んで伴侶を選び直す、両片思いのお話。