あらすじ

「一泊いくらだ」と、たったいま殺された魔物が言った。 祖母から継いだ宿は、九日続けて空室。清掃の日当で暖炉を焚いているリゼルに声をかけたのは、変身を待たずに勇者が倒してしまったボスの、行き場のない第二形態だった。 部屋へ入れたら、巨大な獣が掌サイズの黒兎に。偉そうに料金を値切るし、二本の角で枕は裂くし、自分の大きさを見せたがって宿を壊しかける。それでも、久しぶりのお客様だ。 時計の音を盗む魚。食料庫を守りすぎて誰にも開けさせない騎士。怪我も後ろめたい仕事も隠している、人間の斥候。ようやく賑やかになった宿へ、魔物を舞台に出さないかという誘いが届く。 公演の報酬が入れば、暖炉の借金を減らせる。新しい寝台も買える。 リゼルは契約書に、自分の名前を書いた。 けれど舞台で客を奪われ、連れ戻そうとすれば宿まで失う危機にさらされる。リゼルは残った鍵を持ち、客を取り戻すために地下へ向かう。

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小説を読もう2026/09/06
  • 現在の作品ボスの第二形態は、うちの宿で寝ています