あらすじ
「私は、相変わらず不遇の日々を過ごしております」
ある日、幸せな結婚生活を送るクラリッサ・ベルク伯爵夫人のもとへ、義姉ミレイユから一通の手紙が届いた。
義両親から酷い扱いを受けている。
夫のローデリックは自分の話を聞いてくれない。
どうか実家へ戻ってきて、力を貸してほしい――。
仕方なく実家へ戻ったクラリッサは、両親、義姉、そして酒場へ逃げ込んでいた兄、それぞれの話を聞くことになる。どうやら皆、自分こそが一番可哀想だと思っているらしい。そしてついには、「クラリッサは、私の味方よね?」と、家族全員から仲裁を求められたクラリッサは、静かにお茶を飲み終えると口を開いた。
「私は皆様の人生に責任はもてませんもの」
誰かに変わってほしい大人たちと、誰の人生も背負うつもりのない伯爵夫人の、少し騒がしい家族のお話。