あらすじ
僕の名前はアルカート。
僕の将来の夢は、冒険者になってこのアーカイン帝国を飛び出し、このアルカトリア世界の隅々まで旅をしてみたいというものだ。
ちなみにそんな僕の正式名称は、アルカート=リーマイア=リヴォルブルク=アーカイン。
うん、感の良い人は名前の最後を見て気づいちゃったよね。
そうです、僕はこのアーカイン帝国の皇族、それも長男に産まれてしまった第一皇位継承者です。
いーやーだー!
父上みたいに皇帝になんかなっちゃったら、自由に旅もできなくなっちゃうじゃん!?
父上なんてどうみても仕事中毒? 過労死寸前?? ってなぐらいに働き詰めなんですよ!?
だから僕は決意した。次期皇帝の座なんて着く前に、そんなものは弟たちに譲ろうと。
なのに、なぜか周囲は本人であるはずの僕の意志なんて無視して将来の玉座に僕のことを着けようとする……なんでぇ!?
あ、ちょっと待って。
ほら、この文書の山、もうちょっちちゃんと様式を整理して書き直してよ。
ちゃんと議案内容の表題と提案目的を最初に書いて。そうそう、それから本文と宛先、発信者は位置を別にして一目でわかるようにさせて。日時とか期間があるなら本文とは別にして書くの。
その方が見た目にもパッと内容を把握しやすくなるでしょ?
そうすれば文官のみんなの事務処理ももっと楽になると思うし、父上ももっとすぐに内容把握できるようになるよね?
書類一つにしてもあまりにも書式が統一されておらず雑然としていたりするなど様々な問題を見聞きするたびに、それで苦労している官僚たちのことをサポートしていった結果、周囲からは賢帝・善帝の素養があり、才能豊かな皇太子として見なされて次代皇帝へと祀り上げようとされるアルカート。
周囲の臣下たちのそんな真心からの忠義心からくる担ぎ上げと、ワーカーホリック間違いなしな皇帝の座になんか将来着きたくない、むしろ気楽な冒険者になって自由に世界を旅してまわりたいと願うアルカート。
さらにはそんなアルカートが、なんやかんやでエルフやドワーフなどの異種族たちや、妖精、精霊、さらにはドラゴンたちまでもと縁を結んでいくことになっていくことで、彼を取り巻く状況はさらに複雑怪奇になっていく。
そんな皇帝になりたくない第一皇子と、逆に彼を将来の皇帝に就けたいと願う周囲が織りなすドタバタ物語を、どうぞ皆さまお楽しみあれ。
※こちらの更新は当面不定期です。のんびりとやっていく予定。
よろしくお願いいたします。