あらすじ
竜狩りは、人里へ下りた竜を殺す仕事だった。
長年その仕事を続けてきたエルドは、家畜を襲い、村を焼いた一頭の竜を仕留める。だが巣へ戻ると、残されていた卵が彼の目の前で孵化した。
生まれた幼竜を村へ置くことはできない。ここで殺さなければ、いつか誰かを傷つけるかもしれない。それでもエルドは、自分が孤児にしたばかりの命へ槍を下ろせなかった。
かつて竜たちが渡ったという北の山なら、人里から離れて生きられる可能性がある。
竜を殺すことしか知らなかった男は、危険な幼竜を北へ送り届けるため、冬の迫る道を歩き始める。