あらすじ

近未来の凪丘市。大気浄化設備の公開運転を目前に、都市環境局の透明な壁が、公式の色票に存在しない光を放った。 現場へ呼ばれたのは、異常を判定する権限をまだ持たず、消える前の物証だけを拾う「大気証拠回収員」杣谷澄乃。主系統も予測AIも、街の空気は観測史上もっとも清浄だと告げている。しかし、人の足跡、吐息、露が触れた場所から、十三色目の光が広がっていく。 既知の汚染を防ぐには、整流塔の出力を上げなければならない。未知の反応を止めるには、その塔を止めなければならない。 信用係数〇・六一。過去にも同じ「色票外」を訴え、誤報扱いされた澄乃は、十二枚の採取札と自分の資格を賭けて、正常値の街に残された異常を追う。 一つの都市災害を解決する全5話。その先には、二十年前に廃棄された「人体干渉例」と、澄乃自身の身体に関わる別の事件が待っている。

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カクヨム2026/09/06
  • 現在の作品白露は十三色 ―大気証拠回収員・杣谷澄乃―