あらすじ
小池雅の趣味は、少し変わっている。
それは、街中や店先、道路沿いなどで偶然見つけたモアイ像の写真を集めることだった。
愛知県を中心に、妻と一緒に気ままなドライブを楽しむ小池。ところが、彼の目はいつも道路の両側を見逃さない。
「あれ……今、モアイが見えなかったか?」
その一瞬の発見をきっかけに、突然のUターン。
喫茶店の前に立つ巨大なモアイ。
石材店に飾られた、どこか威厳のあるモアイ。
誕生日のステーキを食べに行った店で出会ったモアイ。
小池にとって、街角で偶然モアイ像を発見する瞬間は、何ものにも代えがたい最高の時間だった。
最初は、そんな夫の趣味を理解できなかったドライブ好きの妻。しかし、「モアイ探し」を口実にさまざまな場所へ出かけるうち、次第にその魅力に巻き込まれていく。
やがて妻のほうから、
「今の、モアイじゃない?」
と言い出す日が来るのだった――。
実在するモアイ像をめぐりながら、小池夫妻の楽しくて少し不思議なドライブが始まる。
各話では、物語に登場する実在のモアイ像を紹介するとともに、知られざるモアイの歴史や特徴など、ちょっとマニアックな情報も楽しめる。
モアイ好きはもちろん、ドライブ好き、珍スポット好きにもおすすめの、ゆるくて楽しいモアイ探索小説。