あらすじ

父を処刑され、家も地位も失ったダリオ・ヴァレスは、故郷アマルタで一隻の船を守る水先案内人として生きていた。彼に残されたのは、海峡の潮、風、暗礁を読む技だけだった。 帝国は四十隻の艦隊を送り、港の船と水夫三百人を差し出せと命じる。従えば町の暮らしは死ぬ。逆らえば港が焼かれる。ダリオは十一隻の民間船を逃がし、港ごとに異なる飢え、交易、氏族、宗教、金融の条件を結び直していく。 だが、船を集めるだけでは連合にならない。命令権を曖昧にした最初の作戦は失敗し、仲間の船と命を失う。必要なのは英雄への服従ではなく、誰が、いつまで、何のために命じ、誰が止められるかを定める契約だった。 潮と暗礁、港鎖と保険、証拠と公開審理。魔法の大火力も現代知識もない海峡で、五つの港は帝国艦隊に挑む。これは、勝った男が王になる物語ではない。勝つために預かった力を、戦後に返せる国をつくる物語である。 ※小説家になろうにも同時投稿しています。

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カクヨム2026/09/05
  • 現在の作品海峡の旗 ―潮と暗礁で帝国艦隊を破る―