あらすじ
かつて世界を救ったとされる、伝説の大魔法使い。
その血を引く少女・パールは、誰もが認める偉大な魔法使い――になるはずだった。
しかし現実は、魔力が少なく、攻撃魔法も大魔法も苦手。
そして何より、飛行魔法が大の苦手だった。
「伝説の魔法使いの子孫なのに」
そんな言葉に追い詰められたパールは、誰にも見られない夜の訓練場で、一人飛行魔法の練習を続けていた。
そしてある夜。
魔力切れを起こしたパールは、空から墜落する。
落下地点にいたのは、夜中に実験をしていた一人の少年だった。
少年の名前は、晴。
魔法に興味がなく、何事も合理的に考える科学少年。
「十二秒飛べたなら、次は十三秒飛ぶ方法を考えればいい」
魔法の才能を笑うことなく、まるで実験結果のように受け止める晴。
「魔法が足りないなら、別の方法で補えばいい」
その言葉をきっかけに、パールの世界は変わり始める。
弱い魔法と科学。
本来なら交わるはずのなかった二つの力が組み合わさったとき、そこには今まで誰も知らなかった可能性が生まれていく。
魔法が苦手な少女と、魔法に興味のない科学少年。
これは、そんな二人が出会い、ぶつかり合いながら、それぞれの「空」を目指していく物語。