あらすじ
【職場の深夜に起きた不可解な実体験怪談】
閉店後、静まり返った店内に一人残り、片付けと事務処理を進めていた深夜1時。
密閉され、隙間風ひとつ入らないはずの客席フロアの奥から、涼やかな「虫の声」が響き始めた。
迷い込んだ虫を確かめようと、暗がりの中、音の発生源であるボックス席へ近づく。
しかし、覗き込んだ足元や椅子の下には、虫どころか埃ひとつ落ちていない。
それなのに、まさにその「何もない空間」の中心から、耳を刺すような音が頭蓋骨へ直接響き続けていた。
耳を澄ますほどに変わっていくその音色の正体とは――。
身近な日常の店舗で起きた、静かで不気味な怪異。