あらすじ
29歳の一ノ瀬紗良には、三年以上付き合っている恋人がいる。
仕事も恋愛も順調。
そう思っていたある日、社内コンペで年下の後輩・橘奏多と組むことになった。
人当たりがよく、仕事もできて、何かと紗良を気にかけてくれる奏多。
「先輩、俺、そういうところ本当に尊敬しています」
「先輩と組みたかったんです」
ただの後輩。
仕事仲間。
そう思っていたはずなのに。
一緒に仕事をして、町を歩いて、笑い合って。
気づけば、奏多の存在が少しずつ日常の中に入り込んでいた。
名前を呼ぶだけで、あんなに嬉しそうに笑うなんて知らなかった。
――私は、いつから彼をこんなに目で追うようになったんだろう。
恋人を大切に思う気持ちは、今も変わらない。
それなのに、年下の後輩は少しずつ、紗良の心の距離を縮めていく。
「俺、もう十分待ちました」
仕事から始まった二人の距離が、少しずつ変わっていく。
これは、ひとつの恋が終わり、新しい恋を選ぶまでの物語。