あらすじ
戦乱の世。
戦火に焼かれた村で、ひとり生き残った少年・コウは、村を襲った異形――餓者髑髏に追われていた。
そこへ現れたのは、餓者髑髏を討つ「影」と呼ばれる者たちだった。
コウは影の里へ連れて行かれるが、そこで自分自身の身体に秘められた異変を知らされる。
――お前、人じゃねぇなぁ?
そして福寿と名乗る里の頭から告げられたのは、思いもよらぬ言葉だった。
「お前、『がしゃど』だね」
死者の魂が集まり生まれる餓者髑髏。
そして、強い念を残したまま人の姿で彷徨う異形、がしゃど。
自分が何者なのかさえ知らぬコウだったが、やがてその正体は、百三十年前に滅びた蘇芳と、高倉家、そして餓者髑髏を生み出した男・夜鷹へと繋がっていく。
そんなコウの前に、父が遺した一冊の書物が差し出された。
そこに綴られていたのは、父から息子へ託された、ひとつの願い。
――夜鷹を討て。
失われた記憶と、消えた姉の行方。
そして、自らが「がしゃど」となった理由。
すべてを知らぬまま、コウは餓者髑髏を討つ「影」になることを決意する。