あらすじ

公爵令嬢リディア・フォン・アルヴェインは、七歳のときに自分が恋愛小説『春風の聖女と金色の王子』の登場人物であることを思い出した。 しかも彼女に与えられた役割は、主人公ミアを苦しめた末に婚約を破棄され、修道院へ送られる途中で命を落とす「悪役令嬢」だった。 決められた死の運命を回避するため、リディアは十年をかけて領地経営や法律、経済、外交を学び、自分の力で生きられる基盤を築いていく。 そして迎えた卒業記念舞踏会。 第一王子アレクシスは物語どおり、リディアへ婚約破棄を宣言する。しかし、リディアは泣くことも、許しを請うこともしなかった。 婚約破棄を受け入れたうえで、王家に貸し付けていた莫大な資金や食料、街道の使用権を取り戻すと宣言したのだ。 さらに、主人公であるミアも前世の記憶を持っていることが判明する。ミアは自分が物語の主人公だと信じ、筋書きに従えば幸せになれると思っていた。 だが、リディアへの嫌がらせはミアが仕組んだものではなかった。 何者かが物語を正しい筋書きへ戻すため、リディアを悪役に仕立て上げていたのである。 やがて王宮を正体不明の闇が覆い、ミアが物語の中へ連れ去られてしまう。 リディアは隣国ヴァルハイム帝国の第二皇子クロードと協力し、自分を見捨てたミアを救い出す。リディアに助けられたミアは罪を認め、王子ではなく悪役令嬢とともに歩むことを選んだ。 王家との関係を断ち切ったリディアたちは、真相を突き止めるため北方領へ向かう。 しかし、その途中で謎の襲撃者たちに襲われる。 襲撃者を操っていたのは、悪役令嬢の死によって物語を完成させようとする、世界の筋書きそのものだった。 「悪役に幸せはいらない」 そう告げる世界に対し、リディアは宣言する。 自分が何のために生き、どのような結末を迎えるのか。それを決めるのは、神でも運命でも物語でもない。 自分自身なのだと。 これは、決められた役割を捨てた悪役令嬢が、孤独な皇子と主人公を味方にし、自らの手で未来を書き換えていく物語。

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小説を読もう2026/09/05
  • 現在の作品悪役令嬢は、断罪の台本を燃やした