あらすじ
魔力ゼロ。
それが、私――リリア・アーデンに下された評価だった。
名門貴族の娘でありながら魔法を一切使えない私は、「無能令嬢」と呼ばれ、ついには婚約者から婚約破棄を告げられる。
家族にも見放され、十五年間暮らした屋敷を追い出された私は、行く当てもなく森へ向かった。
そこで出会ったのは、瀕死の青年。
彼を苦しめていたのは、どんな聖女にも治せない強力な呪いだった。
けれど――私が彼に触れた瞬間、呪いは跡形もなく消え去った。
「お前は魔法を使えないんじゃない」
青年は驚愕した顔で私を見る。
「お前は――魔法そのものを消している」
魔力ゼロ。
それは欠陥ではなかった。
この世界で、ただ一人だけが持つ特別な力だった。
そして私が救った青年の正体は、なんとこの国の第一王子。
王子との出会いをきっかけに、私は王都へ招かれ、魔法学院へ通うことになる。
そこで待っていたのは、私を「無能」と笑った元婚約者たちとの再会。
しかし、私の力を知った彼らはまだ知らない。
私の力が、ただ魔法を消すだけのものではないことを。
この世界の魔法には、誰も知らない秘密がある。
そして、その秘密と私の出生には深い関係があった――。
無能と呼ばれた少女の、人生逆転ファンタジーが今始まる。