あらすじ
水の都と呼ばれる国・ウンディーネ王国。
その侯爵家・アザーブルー家に生を受けた“クレール”は、半年前に王立学院を卒業し、この国の第一王子であるエルヴェ・ウンディーネ・アズールと婚姻を交わした。
2人の婚約期間は長い。
クレールが生まれて間もない頃に婚約を取り付け、厳しい王太子妃教育は5歳から始まっていた。泣き言は許さず、どれだけ成績を伸ばしても両親は更に上を目指すよう言いつづけ…。
クレールは第一王子の妻として、結婚式を挙げるに至った。アザーブルー侯爵家としては初の王太子妃である。クレールの両親をはじめ、一族中が浮き足だっていた。
そんな期待の中、開かれた結婚式で、クレールは“余興”をした。
「お父様、お母様。私の好きな色はなんでしょう」
これは、王太子妃になるために、”好き“を奪われ続けた令嬢の話───。