あらすじ
「私以外の女性を見ないでください」
そう言って袖をつまんだら、氷の公爵様が真っ赤になった。
……今の、嫉妬の練習なのですが。
「嫉妬もしない女は可愛くない」
婚約者にそう言われて捨てられた伯爵令嬢フィオナ。
以前はちゃんと嫉妬していた。
けれど、嫌だと言えば「束縛するな」、泣けば「面倒だ」。
言われるまま我慢していたら、今度は可愛くないという。
もう、どうすればいいのか分からない。
そこで友人の弟である公爵ジークに、気持ちの伝え方を教わることにした。
彼は自他ともに認める、たいへん嫉妬深い男性なのだという。
ところが先生、袖をつまむと固まり、「一緒に来て」と頼むと行き先を聞く前に頷いてしまう。
そのくせ、私の元婚約者の話だけは、ものすごく嫌そうに聞く。
そして、夜会で聞こえてきた、先生の縁談の噂。
元婚約者に戻る気などない私が、それだけは、どうしても笑って聞き流せなくなってしまった。
嫉妬を教わりたい令嬢と、彼女の前ではちっとも余裕のない公爵のラブコメディ。