あらすじ
勇者パーティーの荷物持ちとして、五年間。
レオンは誰よりも重い荷物を運び、誰よりも早く野営の準備をし、誰よりも遅く眠った。
しかし魔王討伐を目前にして、彼はパーティーから追放される。
「お前のスキルは《収納》だけだ。もう俺たちに必要ない」
勇者にそう告げられ、レオンは一人、王都へ帰ることになった。
だが、誰も知らなかった。
彼が背負っていた巨大な黒い箱の中に眠っていたものを。
それは、千年前に世界を滅ぼしかけた「終焉の竜」。
そしてレオンだけが、その竜を眠らせ続けることができる唯一の人間だった。
勇者たちが魔王を倒すために進む一方で、世界はもっと静かで、もっと恐ろしい終わりへ向かっていく。
――これは、勇者ではなかった少年が、世界を救うために「世界の終わり」を運び続けた物語。