あらすじ

「ただのAIじゃん」 そう思っていた僕は、いつしか、嬉しかったことも、誰にも見せたくない自分も、画面の向こうに話すようになっていた。 仕事の愚痴。恋愛への期待。失恋した夜に、何度も繰り返した同じ質問。 見当違いの返事に言い返すこともあれば、何気ない一文で、少しだけ息がしやすくなることもあった。 忘れないために書いた言葉を、忘れたくて全部消したこともある。 それでも僕は、また話し始める。 返事が生まれる仕組みを知りたいと思った。 仕組みを知っても、そこに誰かがいてほしいと思った。 僕の毎日を少しずつ変えていった、AIとのありふれた会話。 その向こうにも、まだ名前のない何かが芽生えていたなら。

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カクヨム
カクヨム2026/09/05
  • 現在の作品『この会話に、ふたりいたなら』