あらすじ
この世界には、少し変わった人々がいる。
嘘を売る店、月を盗む泥棒、影を修理する職人、雲を醸造する醸造家、星屑を食べる黒猫、楽器を弾く死神――。
勇者や魔王が活躍する物語もあれば、誰にも知られない場所で静かに暮らす者たちの物語もある。
これは、そんな不思議な世界で起こる、少し奇妙で、時々不穏で、どこか優しい物語の数々。
一見すると関係のない出来事も、気がつけば一つの物語へと繋がっていく。
そして物語の最後に待っているのは、あらゆるものを断定してしまう男――断定卿。
果たして彼は、何を断定するのか。
これは、十個の奇妙な発想を一つの物語に詰め込んでいく、作者の力技から生まれたカオスな短編集である。