あらすじ
2030年。中国人民解放軍は、例年を上回る規模で台湾周辺の軍事演習を開始する。
日米台は当初、それを「大規模ではあるが、侵攻には足りない通常演習」と評価していた。台湾の市民も、毎年繰り返される威圧行動のひとつとして受け流していた。
しかし、演習が始まっても中国軍の集結は止まらない。
艦艇、航空機、ミサイル部隊、輸送船、補給部隊。
一つひとつなら演習で説明できた兆候が、日を追うごとに別の意味を持ち始める。やがて、本来終了するはずだった演習は延長される。
そして、中国軍は台湾への攻撃を開始した。
まだ戦争当事国ではない日本と米国は、準備が整わないまま決断を迫られる。待てば待つほど台湾は不利になる。しかし、自ら中国軍を攻撃することもできない。
日米が選んだ最初の一手は、一隻の日本船籍の支援船「海成丸」だった。
台湾へ向かう民間船。それを護衛する海上自衛隊と米海軍。
行く手を阻む中国海警と中国海軍。
誰も、戦いを望んでいない。
だが、誰も引くことができない。
本作は、中国による台湾侵攻と、それを契機に日本が戦争当事国となるまでを、日本を中心とした複数の視点から描く軍事・政治サスペンスシリーズ。