あらすじ
無数の星々が浮かぶ、果てのない大空。 人々は「魔導船」を乗り継ぎ、星から星へと渡り歩いて生きている。
記憶のすべてを失った少年・九条朔は、見知らぬ星の奴隷市場で売られていたところを、一人の少女に買い取られた。
「クリスティーナ」と名乗るその少女は、召喚魔術を得意とする凄腕の冒険者。 「気まぐれで拾っただけ」――そう素っ気なく言い放ちながらも、朔の世話を甲斐甲斐しく焼く彼女の瞳の奥には、時折、何か底知れないものが揺れる。
言葉も、名前の意味も、自分が何者かさえもわからないまま、朔はクリスティーナと共に星々を巡る旅に出ることになる。
――だが、彼女が「気まぐれ」で彼を拾ったというのは、真っ赤な嘘だった。
記憶なき少年と、彼だけを求め続ける少女。 歪でどこまでも甘く重い、星巡りの物語が、今、幕を開ける。