あらすじ

「なぁ、なんで俺にだけ構うんだ……」 「さぁ、どうしてでしょう? もしかしたら、少し前に助けてくれた人とあなたが似てるからかもしれませんね♪」 ───時森望《ときもり のぞむ》は元傭兵である。 両親はおらず、物心ついた頃から戦場にいた。 けれども十五歳を迎えたある日、自分が生まれたであろう日本へ傭兵を辞めて戻ってくることになる。 「今日から普通の高校生活を送ってみせるっ!」 送り出してくれた皆との約束。 子供らしく、普通の平和な世界で生きる。 友達を作り、皆で楽しい思い出を作って、恋愛なんかもして。 傭兵ということを忘れ、どこにでもいるような平和な高校生活を送る。それが望の目標だった。 しかし─── 「時森さん、おはようございます」 西条院柊夜《さいじょういん ひいよ》は学校だけでなく世間的にも有名な女の子である。 容姿端麗、成績優秀、頭脳明晰。それだけでなく、世界的にも有名な大企業である西条院グループのトップの一人娘。 誰もが見惚れ、誰もが慕い、誰もが近づきたくなる。 そのため、学校でもかなりの人気を誇っているのだが、学校の高嶺の花は常に誰かと一線引いて接する……と、聞いていたのに。 「時森さん、私「あーん」というものをやってみたいのですが」 「乙女らしい素晴らしい願望じゃないか……って、待て。どうして箸をこっちに向ける!?」 普通の学校生活を送りたいだけなのに。 どうしてか、誰もが羨む学校一番の美少女が自分にだけ構ってくるのだ─── 「実はですね、少し前に私はとある「傭兵」と名乗る同年代の男の子に助けられたことがあるのですが……ふふっ、今のは気にしないでください♪」 「…………」 もしかしたら、柊夜は知っているのかもしれない。 時森望がどういう男なのか。元傭兵だということも。 「絶対に、手に入れてみせますからね、時森さん……だって、ずっと傍にいてほしいんですもん」 ただ、まだ彼女は知らない。 望にはもう一つ秘密があって―――

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小説を読もう2026/09/05
  • 現在の作品高嶺の花のお嬢様が、何故か俺にだけ近づいてくる。もしかしたら、俺が彼女を助けた元傭兵だとバレたのかもしれない。