あらすじ

新婚旅行先のモール火災。相沢孝則は妻の明奈を逃がすため、炎の中へ戻った。 「必ず戻ってくる。待っていてくれ。」 明奈は待った。避難場所で、一晩中、翌日も。 しかし戻ってきたのは、遺体安置所での「夫の死」だった。 背格好、服装、身分証、そして明奈のバッグ。すべてが孝則を示していた。 明奈は遺体を確認し、帰国後、両親たちの説得により離婚届を提出した。 「若いのだから、新しい人生を歩んでほしい」それが、彼女への愛だった。 それから数ヶ月。 明奈は新しい仕事を始め、少しずつ日常を取り戻していた。 「孝則はもういない」そう思い込むことで、彼女は前に進もうとしていた。 しかし遠い異国の病院で、一人の男が目を覚ます。 身元不明の被災者として数ヶ月を過ごしたその男は、生きていた。 名前は相沢孝則。明奈の、元夫。 彼が知ったのは、自分が「死亡扱い」であること。 そして、妻が既に離婚手続きを完了させたことだった。 孝則は知る。明奈が新しい人生を歩み始めていることを。 だからこそ、彼は決断する彼女に連絡しない、と。

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カクヨム
カクヨム2026/09/04
  • 現在の作品その日、彼は生き返った。そして彼女はもういなかった