あらすじ
「仲間なんていらない」
そう決めて家を飛び出した十五歳の元伯爵令嬢メリアは、冒険者として一人で生きていくつもりだった。
ところが、討伐経験のない新人にソロ活動は認められない。実力を確認する調査官として付けられたのは、酒とタバコにまみれ、朝から酔いつぶれている四十代の男――この街唯一のSランク冒険者、オレクだった。
「おっさん。働け」
「無理ぃ」
最悪の出会いから始まった、口の悪い少女とやる気のないおっさんの冒険者生活。
魔物を狩り、くだらない喧嘩をして、街の人々に笑われながら過ごすうちに、メリアはいつしかオレクを「相棒」と呼ぶようになる。
だが、いつも気の抜けた顔で笑う男には、十二年間止まったままの過去があった。
これは、仲間を必要としなかった少女と、もう仲間を作れなくなった男が出会い、もう一度誰かと歩き始める物語。
恋愛ではない。親子でもない。
最悪で最高の、二人の相棒譚。