あらすじ

裕福な商家の娘クララは、財政難の侯爵家嫡男アルバートと婚約している。

侯爵家の王都屋敷は借金のため売却されることになっていた。クララは結婚後も一家がそこで暮らせるよう、翌朝、自分の資金で屋敷を買う予定だった。

ところが購入前日、屋敷を訪れたクララは、未来の義母から正門で止められる。

「平民の娘は、裏口から入りなさい」

アルバートも母を止めない。

「今日だけは母の顔を立ててくれ。君なら分かるだろう」

そう言ってクララへ我慢を求めたうえ、翌日の屋敷代だけは予定どおり支払うよう念を押した。

クララは、ようやく理解する。

彼らが家族として迎えたいのは、自分ではない。自分の資金だけなのだと。

翌朝、クララは予定どおり屋敷を購入する。

ただし、侯爵家のためではない。

新しい所有者として昨日と同じ正門へ戻り、再び裏口へ回るよう命じる侯爵夫人へ告げる。

「いいえ。本日から、この屋敷は私のものです」

正門が開き、クララは自分の足で屋敷へ入る。

それでもアルバートは、結婚すればクララの屋敷も侯爵家のものと同じだと考えていた。

しかしクララが見直したのは、屋敷の使い道だけではなかった。

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アルファポリス
アルファポリス2026/09/04
  • 現在の作品婚約者の母に「平民の娘は裏口から」と追い返されました。翌朝、その屋敷を正門ごと買い取ります