あらすじ
なんでもひとつだけ願いがかなうとしたら、なにをお願いしますかという質問が届いていないのですが、そういう質問が来るようにお願いして叶えてもらうとひとつだけしかないお願いがなくなってしまって、なんだかもったいない気がするので、やめておくとしましょう。
でもじっさいなんでもって言われると怪しいし、ほんとうになんでもかなとも思ってしまうので、ここは質問をして騙されていないかを見極めることが重要ですが、それを教えてもらうことも願いにふくまれるとすれば、それはまたもったいない。
なのでここは黙ってよく考えてみるべきだと判断して、でもそうなると願いのほうも受付時間があるかもしれない。受付を過ぎたらなんの願いもかなえてもらえないかもしれない。だったらなにかドでかいことをひとつ願って一か八かかなえてもらうのもいいかもしれない。でもかもしれない運転ではドでかい事故はおこせないので、いったん事故を起こしたのち、その事故をなかったことにしてもらえるようお願いし、それでほっと一息ついてからなんのお願いをするか考えてみるのもいいかもしれない。
こうやって悩んでいると自分には願いをかなえる才能がないと思い始め、ということは願いをかなえる努力をしないといけないのかともおもわれて、なんだかめんどくさくなっていく。それでここまでリスクを負って叶えてほしい願いもないと思うと、もしかすると自分はしあわせなのかもと酸っぱいぶどう式に感じ始めたといったようなのが、この物語です。