あらすじ
レオン・アルバートは、勇者に憧れていた。
魔族を退け、悪を討ち、人々を救う。
いつか自分も、そんな英雄になれたらと思っていた。
そしてついに、王国軍特別遊撃隊隊長――俗にいう「勇者」へ任命される。
「必ずや魔王を討伐してまいります」
「誰もそんなこというとらん」
どうやら、思っていた勇者とは少し違うらしい。
十五人ほどの専門家を抱える特別遊撃隊で、レオンを待っていたのは、華々しい英雄譚ばかりではなかった。
誰を現場へ送るのか。
いつ自分が出るのか。
戦うべきか、戦わずに済ませるべきか。
そして、なぜか山ほどある書類。
悪をくじき、正義を執行する。
では、勇者とは何者なのか。
これは、勇者になった青年が、理想と現実の間で自分なりの答えを探していく物語。
――まずは、銅貨二枚の行方から。