あらすじ
異世界召喚に巻き込まれた――と思ったら、なぜか私だけ扱いが違う。
勇者でもない。聖女でもない。特別な力も与えられていない。
おまけに召喚した国の王からは、「17番目の妃にしてやる」と迫られる始末。
そんな私を助けてくれたのは、商人を名乗る青年・ルクだった。
「ワタシと一緒に来ませんか?」
穏やかで、物知りで、少し胡散臭い。
けれど行くあてもない私にとって、彼の隣はこの世界で初めて見つけた居場所だった。
ポーションを作ったり、お酒を造ったり、魔王と商売したり。
異世界で自分にもできることを探しながら、レンゲは少しずつこの世界に馴染んでいく。
そしてルクもまた、そんな彼女を大切にするようになっていく。
――少しだけ、大切にしすぎるほどに。
やがてレンゲは気付く。
なぜ自分まで召喚されたのか。
なぜこの世界は、自分を拒むのか。
そして――。
「あの世界は、あなたに相応しくない」
これは、異世界に居場所のなかった女と、
彼女のためなら世界すら敵に回す商人の物語。