あらすじ
最果ての教会で働く35歳の神父、アルヴィン・クロス。
彼のもとには今日も、死んだ勇者が運ばれてくる。
魔物の巣にちょっかいを出して、街まで追われてくる。
誰が一番強いかを決めるために戦って村を壊す。
挙げ句の果てには、魔王軍へ寝返る勇者まで現れた。
世界を救うために遣わされたはずの勇者たち。
いつか彼らが魔王を倒してくれる。
アルヴィンも、そう思って待っていた。
だが。
「もうやめます。勇者に任せるのをです」
毎日、蘇生、回復、解呪を繰り返してきた神父は――実は勇者よりずっと強かった。
こうして35歳の神父は、魔王を討伐する旅に出る。
「このまま魔王城へ? いやいや。もちろん始まりの街ですよ」
彼は基本に忠実だった。
そして彼が仲間に選ぶのは、勇者ではない。
酒場の店員。
道具屋。
村人。
これは、神に選ばれた勇者ではなく。
世界の片隅にいたモブたちが、英雄になっていく物語。