あらすじ
身に覚えのない毒殺未遂の罪を着せられ、王太子との婚約を解消されたヴィオラ。弁明も聞き入れられずに送られた北境の白鋼館は、食料も暖房も満足にない廃館だった。
地下で出会ったのは四百年前の記録を持つAIメイドのアルマ。ヴィオラの無実は「記録がない」と判定を保留するくせに、濡れた服や空腹は見逃さない。冗談にも律儀に答える彼女との生活は、まず飲み水の確保から始まった。
壊れた館を直し、物資を調達し、固すぎるパンの焼き方を見直す毎日。王太子妃になるための教育は受けても、自分の好みは答えられない令嬢と、人間の気持ちを知らないメイドが同じ屋根の下で暮らしていく。