あらすじ

最初は。 ただの聞き間違いだと思った。 夜。 眠ろうとした私の耳元で。 誰かが。 小さく呟いた。 **「……ユルセナイ」** 振り返っても。 そこには誰もいない。 次の日。 学校でも。 帰り道でも。 家でも。 どこにいても。 耳元で聞こえる。 **「ユルセナイ」** 誰が。 何を。 許せないのか。 心当たりのない私は。 次第に。 周囲の人間を疑い始める。 しかし。 声は日を追うごとに。 少しずつ。 大きくなっていく。 そして。 ある夜。 ついに耳元で響いた。 聞いたこともないほど。 大きな。 叫び声。 **「ユルセナイ」** 声の主を探した私が。 最後に見つけたのは。 ずっと忘れたふりをしていた。 もう一人の。 自分だった。 これは。 耳元から聞こえる叫び声と。 忘れたはずの過去に追い詰められていく。 一人の少女の物語。 **――『ミミモトノサケビゴエ』**

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小説を読もう2026/09/04
  • 現在の作品ミミモトノサケビゴエ