あらすじ

「無能」と蔑まれ、妹の身代わりとして北方の“氷の公爵”レオンへ嫁がされたクレア。そこで彼女が出会ったのは、冷酷な怪物ではなく、呪いに身体を蝕まれながらも領地を守り続ける孤独な青年だった。 ある夜、死にかけたレオンを前にクレアが流した一滴の涙が、彼を覆う氷を溶かす。 けれど、涙はいつでも効くわけではない。無理に泣いても、悲しい記憶を思い出しても、氷は溶けなかった。 それでもレオンは彼女を治療道具にしようとはしない。 「妻は薬ではない」 役に立つことでしか自分には価値がないと思っていたクレアは、初めて自分自身を守ってくれる人を知り、やがて二人は政略ではなく互いの意思で未来を望むようになる。 ところが、幸せを願うほどレオンの身体は激しく凍り始める。 なぜ彼は未来を望むことを恐れるのか。 なぜクレアの涙だけが、凍った心へ届くのか。 やがて明らかになるのは、誰かにかけられた呪いではなく、レオン自身が過去の罪悪感から選んだ「未来を捨てる誓い」。 失ったものは戻らない。 傷ついた過去も消えない。 それでも二人は、互いを救うために自分を犠牲にするのではなく、過去を抱えたまま「明日を生きたい」と願うことを選んでいく。 これは、泣かない令嬢と凍える公爵が、もう一度未来を信じられるようになるまでの物語。

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小説を読もう2026/09/04
  • 現在の作品「凍える声で、私を呼ばないで」——氷の公爵様は、涙に触れた夜だけ人間に戻る 〜無能と追い出された令嬢の涙が、唯一彼の呪いを溶かすのだそうです〜