あらすじ
東京都港区白金のマンション建設現場で、一枚の扉が発見された。
地下へ続くはずのその扉の先に広がっていたのは、青い空と、どこまでも続く草原だった。
GPSは使えない。
地球上では海にあたる座標に草原がある。
そして夜空には、見慣れた星が一つもない。
どうやら、本当に異世界らしい。
事態を任されたのは、内閣官房に出向中の官僚、大沼と渡辺。
未知の病原体は?
現地住民との接触は?
自衛隊を派遣する法的根拠は?
異世界人に入国を認めるのか?
持ち込まれる動植物の検疫は?
そもそも、ゲートの向こうは外国なのか?
異世界が見つかっても、政府がやることは変わらない。
調査して、論点を整理して、関係省庁と調整する。
やがて日本政府は、異世界の村と接触し、交易を始める。
さらに、現代科学では説明できない「技術」まで発見され――。
これは、異世界への扉を発見した日本が、その未知を一つずつ制度と知識に変えていく話。
そして、そのたびに仕事を増やされる官僚たちの話。