あらすじ

文章の大半が生成される時代になった。遺言や告白のように、本人が書いたことに意味を持つ文書には、人力証明が要る。僕はその鑑定をしている。神保町の雑居ビルの三階、看板は出していない。  持ち込まれたのは、亡くなった老人が残した便箋三枚。娘は言う。兄が、父はこんなことを言うはずがないと言っている、と。  判定器の数値は、〇・五一で止まった。人間とも、機械とも判定できない数字だった。  文体鑑定人・戸川のもとには、いつも「誰の言葉か」がひとつに決まらない文書ばかりが来る。  連作短編。第一話「書取(かきとり)」。

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カクヨム
カクヨム2026/09/04
  • 現在の作品手書きの鑑定人