あらすじ
王太子アルベルトを八年間支え、未来の王妃として尽くしてきた公爵令嬢クラリッサ。
しかし王立学院の卒業祝賀会で、男爵令嬢リリアをいじめたという身に覚えのない罪を突きつけられ、公衆の面前で婚約を破棄されてしまう。
けれどクラリッサは泣きもせず、婚約破棄を受け入れた。
彼女を失って初めて明らかになるのは、王太子の功績も、王宮の政務も、王国の経済も、すべてクラリッサとエルフォード公爵家によって支えられていたという事実だった。
王都が混乱していく一方、クラリッサは国境のノルディア辺境伯領へ向かう。そこで待っていたのは、彼女の能力を正当に評価する「銀狼」ディートリヒ辺境伯と、復興を待ち望む領民たちだった。
橋の建設、街道の整備、産業の再建。
自分の力で辺境の未来を変えていくクラリッサは、やがて誰かに決められた役ではなく、自ら選ぶ人生と本当の愛を手に入れる。
一方、クラリッサを追放した王太子と偽聖女気取りの男爵令嬢は、嘘と浪費の代償によって破滅へ向かっていく。
「婚約者の地位に戻してやる。今すぐ王都へ帰れ」
「お断りいたします。私はもう、あなたの道具ではありません」
これは、悪役令嬢に仕立て上げられた公爵令嬢が、愚かな王太子を見限り、辺境で幸せと居場所を手に入れる逆転物語。