あらすじ
一ノ瀬円は、少し不思議な夢を見ること以外は、ごく普通の高校一年生――のはずだった。
入学初日、金髪と琥珀色の瞳を持つ少女・槍宮灯莉と出会ったことで、円の日常は一変する。
灯莉が呼び出したのは、巨大な白虎。
それは、人の心の内にある「心象風景」を現実へ呼び出す力――召喚術だった。
そして円にも、同じ力が眠っていることが判明する。
期待と不安の中、初めて召喚に成功した円。
しかし、彼が呼び出せたものは――
刀、一本。
巨大な獣でもなければ、炎や雷のような派手な力でもない。
ただ一本の、どこにでもありそうな刀だった。
白虎を従える少女。
無数の槍を操る武人。
青い炎を操る文化研究部部長。
そして、刀一本しか召喚できない少年。
異世界と現実が、少しずつ交わり始める世界で――
円は失われた過去を求めながら、今を生きる場所を自ら作り、
やがて世界そのものを揺るがす真実へと辿り着く。
これは、刀一本から始まる少年の、選択と帰還の物語。