あらすじ
『人魚姫』
言わずと知れたアンデルセンの描いた童話。
その名や、内容を知らない人の方が少ないだろう。
しかしだ。
なぜか皆、人魚物語を『悲恋物語』と思い込んでいる。
人間の王子に恋をし、それが叶わなかったばかりに海の泡となって消え果てた悲しい人魚の物語だと。
しかし、それはまったくちがう。
アンデルセンの描いた『人魚姫』とはそんな物語ではない。
なのに、世間には『誤解された人魚姫』のイメージが広まっている。
そんな誤解を目にするつど、なんともモヤモヤする。
「それはちがう!」
と、指摘してやりたくなる。
しかし、だからと言って人に直接、そんなことを言うのも気が引ける。と言うわけで、この場で語ることにした。
アンデルセンの描いた『人魚姫』とは悲恋物語などではない。
『玉の輿狙いで都会に出てきた田舎娘が、自分の足で歩きだすまでの物語』なのだと言うことを。