あらすじ
異世界転生を夢見る、26歳のプログラマー。
13歳の頃から「いつか必ず異世界転生する」と心に決め、格闘技、パルクール、応急手当、災害対応、料理、経営学――異世界で何が起きても困らないよう、ありとあらゆるスキルを磨いてきた。
人並み以上にモテる外見ながら、30歳まで童貞を貫いて魔法使いになるルートも保険としてキープ中。
さらに過労死転生を狙い、異世界転生界隈で定番の職業――プログラマーに就職。
ブラック企業で働きながら、いつの日か女神に迎えられる瞬間を夢見ていた。
だが、問題があった。
彼は、鍛えすぎていた。
危機に飛び込むたび、鍛え抜かれた身体が、天才的な知性が、勝手に生還ルートを選んでしまう。
問題の大小も関係ない。
そこに「異世界転生チャンス」がある限り、彼は誰かを救うため、あらゆる危険へ全力で飛び込んでいく。
――ただし本人の目的は、人助けではない。
「今度こそ死んで、異世界へ行く!」
しかし、転生するために磨き上げた能力が、今日も彼を死なせてくれない。
これは異世界転生を目指し続けた男が――なぜか現世で「駅前の英雄」と呼ばれる物語。