あらすじ

ブルガリア・プロヴディフを舞台にした20代30代女性向け国際恋愛の短編小説。 前後編で完結する読み切り作品です。 29歳のマユは、東京の印刷会社で食品パッケージの色校正を担当している。正解を外さないことだけは得意なのに、自分が何を好きなのかを尋ねられると答えられない。まとまった休暇を取り、友人から借りた部屋で十八日間暮らすため、ブルガリア南部のプロヴディフへ来た。 滞在三日目。夕方の旧市街でマユは、青緑色に塗られた古い門が午後になると閉じると思い込み、急いで坂を上っていた。ところが門の前で、照明技師のニコラに「閉まるんじゃない。夜になると、見え方が変わる」と止められる。 数日後、二人は偶然カパナで再会する。ニコラは夜の街を歩くのが好きなのに、もう何年も「行きたい場所」を後回しにしていた。 そこで始まるのが、仕事でも観光案内でもない約束。 「一日一か所、どちらかが行きたい場所を選ぶ」 選んだ理由は説明しなくていい。 丘、夜の路地、古代劇場、屋外のテーブル、静かな運河沿い。 互いの選ぶ場所を歩くうち、マユは「この人が次にどこへ連れていくのか」を待つようになり、ニコラは「次はマユがどこを選ぶのか」を気にするようになる。 そして十八日目を待たず、二人にはもう一つ、どちらが選んだとも言えない場所ができる。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/09/03
  • 現在の作品青い門をくぐるなら、あなたと┃ブルガリア・プロヴディフの国際恋愛短編小説