あらすじ
日本と中国の血を引く高校生、新渡零(しんと れい)。
親の仕事の都合で引っ越した彼は、新しい高校での生活に胸を躍らせていた。
しかし、自己紹介で明かした「中国とのハーフ」という事実をきっかけに、零の日常は一変する。
「中国人だから」というだけの理由で、周囲からの無視、悪口、嫌がらせが始まり、やがてそれは暴力へと変わっていった。
母親に心配をかけたくない一心で、零は誰にも助けを求めることができない。
そしてある日、複数の生徒に校舎裏へ呼び出された零は、集団で暴行を受け、ついには鉄パイプで頭を殴られてしまう。
薄れゆく意識の中で零が思い出したのは、これまで自分を傷つけてきた人々の中で、ただ一人だけ――一度も自分を笑わなかった誰かの存在だった。
しかし、その人物の名前を思い出すことはできなかった。
やがて零の意識は途絶える。
次に目を覚ました彼を待っていたのは、果てのない白い世界。
そこで謎の声に導かれ、零が再び立ち上がると、そこには見たこともない世界が広がっていた。
そして目の前に現れたのは、人間とは思えない姿をした二人の存在。
言葉も通じない。
身体もおかしい。
そして、自分の額に触れた零は気づく。
――そこには、人間にはない二本の角が生えていた。
こうして、少年・新渡零の二度目の人生が始まる。
人間として生きることを許されなかった少年は、異世界で何者として生きるのか。
そして、少年の第二の人生が始まる。
その先に待っているのが、希望なのか、絶望なのか――まだ誰も知らない。