あらすじ
Web制作会社で経験を積み、独立したフリーランスWebデザイナー・深町千景。
納期さえ守れば働く時間も休む時間も自由。気分転換にふらりと街を歩き、カフェで仕事をすることもある、マイペースな毎日を送っていた。
そんな千景には、ひとつだけ苦手なものがある。
それは――家電。
仕事でパソコンを使っているくせに、モニターの性能もキーボードの違いもよく分からない。
会社員時代から使っていた仕事道具が次々と壊れ始め、困った千景が向かったのは近所の家電量販店だった。
そこで出会ったのが、説明上手で世話焼きな販売員・高瀬匠。
千景の仕事や使い方を丁寧に聞き、自分に合った商品を分かりやすく選んでくれる匠をすっかり気に入った千景は、それから何か壊れるたびに彼を頼るようになる。
そしていつしか――。
「高瀬さん、今日います?」
匠がいなければ、必要なものがあっても買わずに帰るほどになっていた。
そんなある日、休日の匠と街中で偶然遭遇する。
自分が休みの日には何も買わず帰っていると知った匠は、千景の仕事道具が壊れたままだと聞いて呆れ顔。
「仕事できないと困るでしょ!」
休日だというのに、そのまま千景の買い物に付き合うことになって――。
家電には弱い自由人Webデザイナーと、放っておけない世話焼き販売員。
ただ家電を買いに来ただけだったはずなのに。
気づけば千景の生活には、家電よりもずっと手放せない人が増えていました。