あらすじ
"どこにでもいる普通の高校生"
そんな単純なキャラクター設定みたいな自己紹介をするほど褒められたものでもなく、けどそうじゃないといえば過言になるような人間、谷岡俊哉は割と皆からモテていた。
モテている、とは男女問わず人気があり、支持され、ちやほやされる。
端正で整った顔つきだと、周りから評価ももらっていた。
普通の高校生よりも褒められることも多かったが、それは俺から好意的な印象を持ってもらうための口説き文句でもあった。
それなりに女性から告白もされ、そのたびに付き合った人もいた。
けど、それは俺の面だけを見てきた人間達。本当の俺を知らない。
本当の俺は、"超"がつくほどのコミュニケーション障害なのである。
会話は弾まず、目すら合わない。
俺の言いたいことは伝えられず、相手方の一方的な通り道を歩んでいた。
時にはそのせいで、付き合っていた彼女からも不信感を持たれすぐに別れてしまうこともざらであった。
『考えていることが分からない』
毎回、耳が腐るほどそう告げられる。
そんなこと、自分ですらも理解しているはずなのに、一生解決のできないコンプレックスとして抱えていた。
だがある日、ばたりと会ってしまった。
俺のこの性格ごと包んでしまう、運命の人に。